【シネアドのアイデア】忘れられない広告。ブランド体験を創り出す 海外シネアド10選
こんにちは。シネアド(映画館CM)を扱う広告代理店シネブリッジです。
映画館という非日常を楽しむ空間で展開される「趣向を凝らしたシネアド」は、観客に忘れられないブランド体験を創り出します。
これまで弊社でも、プロジェクションマッピングシネアドや、4DXシネアド、ライブシネアドなど様々なシネアドを手掛けてきましたが、海外でも様々なシネアドが展開されています。
今回、映画館だからこそできる秀逸な海外のシネアド事例をご紹介します。
1.思い込みに意表をつく
「コーラZERO」も通常のコーラと変わらない美味しさをPR
コカ・コーラが「ZERO」PRのためシネアドを展開。カップを2重にし、コンセッションで「コカ・コーラ」を注文した客に内緒で「コカ・コーラZERO」を提供。コーラを飲んでいると思い込んでいる観客に向け、上映前のシネアドで、実は中身が「コカ・コーラZERO」であることをネタばらし。通常のコーラと味が変わらないことを訴求しました。
2.疑似体験させる
よそ見運転の怖さをライブシネアドで再現
スコットランド政府とロード・セーフティ・スコットランドが交通安全啓蒙のライブシネアドを展開。観客席に交じった演者と映像との融合で、よそ見運転による交通事故の危険を疑似体験させるシネアドを展開。よそ見運転の怖さを痛烈に訴えました。
3.考える機会を与える
多くの募金が寄せられた体感型プロモーション
ドイツのアパレルメーカー、フィフティ・フィフティが「厳しい寒さの中で暮らすホームレス救済のための寄付」を募るプロモーションを映画館で展開。
ブランケットを用意した映画館内の温度を8℃に設定。路上での生活と同じ状況を作り出した中で、「寒空の下で暮らす我々にとっては、8℃の映画館内は快適だ」と訴えるホームレスの人々のインタビューをシネアドで上映。映画館の中が寒い理由も説明され、彼らの生活環境の厳しさに感化された人は、ブランケットに記載されたQRコードから寄付ができるようにしました。
結果、多くのメディアで取り上げられ、多くの募金が寄せられました。
4.観客に行動を問いかける
映画への遅刻をフォルクスワーゲンが警告!?
フォルクスワーゲンが、歩行者検知機能を搭載した“新型パサート”の告知を、上映開始時間後に“歩行者を感知したら映像が止まる”というプロモーションで展開。遅刻してきた観客にスポットライトが当てられ、着席するまで映像がストップするというもの。「映画もできればクリーンに見たい(邪魔されずに見たい)=”映画には遅れずに“」と謳い、遅れてきた観客に気まずい思いをさせるプロモーションで新型車をPRしました。
5.真の映画ファンをターゲットに絞る
真の映画ファンなら得をする
映画やオリジナルドラマの制作に力を入れているフランスの有料民間テレビ局CANAL+が、シネコンチェーンMK2とタイアップし、“真の映画ファン”に向けたプロモーションを実施。「映画のエンドロールを最後まで観るのは、よっぽどの映画ファン」と定義した同局が、エンドロールの最後のクレジットに「無料でCANAL+を3ヶ月間視聴できるプロモーションコード」を秘密のメッセージとして仕込んだもの。MK2のシネコンで1週間に亘り、いくつかの映画のエンドロールで上映。映画ファンを驚かせました。
6.ファンを喜ばせる
スクリーンから人気モデルが飛び出す!?
男性ファンをターゲットに、人気モデル、ケリー・ブルックを広告に起用したカールスバーグが、ロンドンの映画館でライブ・シネアドを実施。スクリーンに映しだされたケリーが実際にシアター内に登場。観客数名ににカースルバーグをプレゼントし、またスクリーンに戻って行くという映像とライブを融合させたシネアドを展開したもの。人気モデル本人の登場に場内は拍手喝采。多くのファンを喜ばせました。
7.発想を転換する
映画館の最前列はハズれ?当たり?
LOTポーランド航空が、ボーイング787のハイクラスをPRするためシネアドと連動したプロモーションを展開。あたかも飛行機の中にいるような映像のシネアドを上映し、壁には飛行機の窓を投影。スクリーンにはドリンクとおつまみのサービスが映し出され、ビジネスクラスに見立てられた映画館最前列の観客にはドリンクとおつまみのサービスが行われるというもの。映画館では敬遠されがちな最前列の席を逆手に取り、飛行機の中では最上の座席であることをPRしました。
8.性能を意外な場所でPR
防水機能をPRするために選んだ場所は?
ソニー・エリクソンが映画『007 スカイフォール』の公開初日2日間に合わせ、防水機能を備えた新型Xperiaのサプライズプロモーションを展開。
入場時にSonyのロゴが入った炭酸ジュースを無料で配布。上映前のシネアドで、入口でカップを受け取った人の中から一人に、“防水”が特長のXperiaの新商品がプレゼントされることがアナウンスされる。すると突然、客席のどこかから着信音が鳴り響く・・・。実はカップの中に炭酸ジュースにまみれた新型Xperiaが隠されており、手元に渡った方にそのままプレゼントされました。
9.目の錯覚を利用する
ロゴを残像として焼き付ける
BMWが「強い光を見た後に目を閉じると瞼に残像が残る」光の効果を利用したシネアドを展開。スクリーンの後ろからフラッシュライトを一瞬客席に向かって放った後、観客に目を閉じるように促します。目を閉じた観客の瞼にはBMWのロゴが焼き付くという手法でブランディングを行いました。
10.シアター内全部を使って表現する
沈みゆく映画館
国際環境NGOであるFrends of the Earthが地球温暖化を警鐘するためのシネアドを映画館で展開。劇場内を地球に見立て、全体が海の中に沈んでいく様子をプロジェクターで投影。劇場内には、サメを浮かばせ海中を表現。映画館全体が海に沈みゆく状況を映し出し、地球温暖化による海面上昇を警鐘しました。
以上、アイデア次第で映画館の使い方が広がる事例をご紹介させていただきました。こういったアイデアを参考に「映画館でこんなことができないか?」といったご相談があればお気軽にシネブリッジまでお問い合わせください。